0系だけの一形式しかなかった東海道山陽新幹線に新形式として100系が登場したのが1985年10月1日。その編成の中で注目だったのは二階建て車両だが、その車両の中でもひときわぽつんと目を引く部分があった。新幹線に初めて採用された特別なロゴマーク、NSマークの赤い色だ。
これはNew Shinkansenを意味するマークで、なんとなく層になった感じで二階建てのイメージにつながる。それゆえかJTB時刻表では100系が全廃された現在でも二階建て車両を意味するマークとして流用されており、イメージ先行のまま生き続けている。(2021年3月号で再確認)。
かなりインパクトがあって今でも覚えている人が多いわりに、実際の活躍期間は驚くほど短い。というのも国鉄民営化でJRが発足するに際して車両がすべてJRのロゴを掲げるようになり、あろうことか100系の場合にはこのNSマークをJRロゴマークに置き換えることになったからだ。というわけで、ときおりこのマークについて「グランドひかりのマーク」と言っている人を見かけるのだがそれは間違い。グランドひかりはJR化後の登場だからだ。
【ロゴマーク登場】1985年10月1日
【ロゴマーク引退】1987年3月31日
(翌日からはJRマークに置き換え。一斉と思われる。)
【ロゴマーク使用期間】1年6カ月